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撮影部位:腰椎正面像

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脊椎骨を調べるのは、椎骨に骨折がないか、その他の組織を傷害していないかなどを確認する為に撮影する。 その為、椎骨、椎体の1つ1つの性状や形状に異常はないか、棘突起の配列が滑らかであるか、椎間板腔が狭くなっていないか、椎弓根、肋骨突起、脊柱管の横径(左右椎弓間距離や大腰筋)などの観察を行う。 体位は背臥位または立位で撮影し、脊椎の生理的湾曲を補正する為に両膝を立てて、背面を撮影台に密着させる。 中心線は、左右の肋骨弓下縁の中央(L3)へ垂直入射する。肋骨の一番下を触って、そこから同じ高さで水平に手を回すと、ちょうどおへその高さ前後くらい。 L3(第3腰椎)は肋骨弓下縁の中点にある。 ただし、第4〜5腰椎(L4とL5)またはL5と仙骨の椎間板腔を撮影するのが目的の場合は、15〜20°尾頭方向で斜入射する。 撮影時は吐いた時に止めて撮影する。(呼気停止) ちなみに何故呼吸を止めて撮影するかというと、身体の動きでぶれてしまうからですね。 ( 現役の技師さんの記事 が分かり易いです) 撮影時の確認点は以下の3点 ①T12〜仙腸関節まで含まれる・・・胸椎と仙椎との間にあることが分かれば、腰椎だと                 分かります。 ②棘突起が椎体中央に位置する・・・斜めってないってことです。 ③大腰筋が観察できる・・・つまり軟部組織が腰椎の周りに見えるかどうかです。 大腰筋が描出されていない場合、出血によって陰影が消えている可能性があります。その為、重要な所見の一つなんです。 <参考資料> 撮影部位:腰椎側面像

Web玉先生:解剖生理学を楽しく学ぶ為に

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Web玉先生 という動画コンテンツがありまして、こちらで解剖生理学が非常に分かり易くなってます。会社で運営してやっているんですねー まとめ⇒ http://ameblo.jp/webtamajuku/entry-11... HPや新作はコッチな☆⇒ http://pinchiozisan.web.fc2.com/index... 生物Ⅰとかぶる部分もあるな! このシリーズかなり面白いです。良かったら是非参考にしてみて下さい。

簡単な身体の部位の英語:骨格編

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身体の骨格について、病院では英語の略称でやりとりがされたり、PubMedなどの海外の論文を読んで勉強する為にも骨の名前を英語で知っておかないと分からず、困るのではと思います。(最悪Google翻訳先生がいますが。。。) そこで、見ていこうと思います。 ・Skull:頭蓋骨 ・Scapula:肩甲骨 ・Clavicle:鎖骨 ・Vertebrae:椎骨 ・Humerus:上腕骨 ・Ulna:尺骨 ・Radius:橈骨 ・Ilium:腸骨 ・Pelvis:骨盤 ・Femur:大腿骨 ・Patella:膝蓋骨 ・Tibia:脛骨 ・Fibula:腓骨 肩甲骨:Scapula 鎖骨:Clavicle 上腕骨:Humerus 橈骨:Radius 尺骨:Ulna 第三頸椎:Cervical Vertebra(C3) 腸骨:Ilium 大腿骨:Femur 膝蓋骨:Patella 脛骨:Tibia 腓骨:Fibula

日本GEヘルシーマジネーション

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先日、GEヘルスケアジャパンが主催する第26回ヘルシーマジネーション@赤坂に参加しました。 ヘルシーマジネーションとは、GEの戦略の1つとして、Healthについてより身近に考えてみようという試みで、医療コストの削減、医療へのアクセス拡大、医療自体の質の向上に向けた取り組みです。概要は GEのHPから確認出来ます。 川上 潤氏(日経BPのHPより拝借) 祐ホームクリニックの武藤真祐氏(祐ホームクリニックのHPより拝借) GEヘルスケア・ジャパンが年1回開催しているセミクロ ーズドのイベントで、通常は、招待者以外は中々参加できないので すが、今回GEヘルスケア・ジャパン様のご厚意で参加させて頂けることになりました。今年のヘルシーマジネーションについては、 日経BPのHP から確認出来ます。 スピーカーは 祐ホームクリニック 理事長 武藤真祐先生とGEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長 兼CEO 川上潤氏です。 今回のテーマは今後高齢化が更に進む日本社会において、在宅医療システムをどうやって導入していくか、現状の実地調査と実用化の可能性について話を伺いました。 まず、「高齢者とそのご家族の健康意識に関する調査 調査結果」をもとに高齢者(60代以上)とその子供世代(4~50代)の意識傾向、在宅医療を受けられる状態にあるかどうかについて検証しました。 現在生活されている高齢者の方々の中で、 60代がアクティブシニアで高齢者の中でも健康的で活力もある。 ちょうど仕事をリタイヤしたばかりの方々も多く、まだまだ元気である。 例えば、会社で経理をやられていた方がリタイヤ後にNPO法人の経理等をやってみたいと思ったとする。しかし、どこにそんなニーズがあるか分からないので、毎日犬の散歩で終ってしまう。社会貢献活動の参加意欲のある人は一定数いるので、60代の方々の引退後の生活で行動変容をする為の施策は必要である。 インターネットやデジタル機器などテクノロジーは人と場所を飛び越えるので、それをいかに有効活用していくかは健康維持にとっても大切なテーマになる。 70代〜80代にかけての生活でいかに日常生活を意欲的に取り組んでもらい、長く健康でいてもらうか?一次予防してもらうかが、健康長寿の上で大切になる。やりがいのある活動があれば...

線量低減の為に必要なこと

①可動絞りの利用 可動絞りを利用して、X線診断上必要な範囲で受像面やカセッテ枠内に絞る。可動絞りによって照射範囲をコントロールすることが出来る。ちなみに工業用のX線装置には可動絞りがない。JISの規定は こちら 医薬品医療機器総合機構HPに様々な可動絞りの仕組みが掲載されている。一例としては これ 。 X線撮影装置の絞りは特殊な形をとっていて、奥羽根・上羽根・下羽根に分かれている。絞りを回すことによって羽根が動いて、照射野が調節される仕組みになっている。 ②生殖腺の防護 子宮など、生殖腺に多量のX線を照射してしまうと、細胞分裂を盛んに行い、若い細胞が多い組織であるぶん、被爆に寄る遺伝的影響も大きくなると考えられる。( ベルゴニートリボンドウの法則 から、放射線感受性の高い細胞は、未分化で細胞分裂が盛んな細胞である。) ICRPの2007年勧告では、生殖腺の組織荷重係数は0.08となっていて、被曝することで個体が死に至る可能性は低く見積もられている。 ただ、特に子宮の場合、胎児や子供に影響するかも知れないので、特に生殖腺は避ける、あるいは防護しなければならない。ICRPもこれについてはかなり力を入れている。 子宮やそれ以外の場所をおおい、鉛をあててX線の被爆を低減させる工夫が必要だ。 因みに、X線CTなど、検査の種類によって被爆線量が高い場合もあるが、CT1回だけなら胎児に影響を与えることはないそうだ。逆に母親が不安状態に陥ることが影響を与え、奇形を作ってしまう可能性がある。 ③高感度システムの活用 直接or間接システムを使って行う。低い線量でも感度よく撮影することが出来るようになれば、被爆線量を相対的に低くすることが出来るからである。 ④AEC(Automated Exposure Control) X線照射開始と同時に平面検出器(FPD)により線量を経時的に測定し、最適なX線線量となった時点で照射を停止。 ただ、AECもおばかなところがあり、短時間撮影時に線量の立ち下がりの遅れが影響したり、逆に長時間で撮影した時に線量が ⑤適切なGridの使用 Grid比5~8:管電圧70~100kV Grid比10~14:管電圧100kV~ ちょうど、グリッド比の値が管電圧の2桁目の値になるとよいみたいです...

X線管からどうやってX線が発生するのか??

X線の発生 「X線は陰極から放出された熱電子が陽極の物質と相互作用をおこすことで、発生する。」 …この文章には実はいろんな意味が隠されている!X線装置は様々な仕組みが施されることで、医療行為に利用出来るX線画像を提供しているのだ。 まず、 ①陰極で熱電子が放出される仕組み ・電子はX線装置によって加速され、陰極から放出される。 ・ 陽極と陰極の電位差=管電圧。 管電圧が150kVの場合、接地電圧は、陽極=75kV、陰極=-75kVとなり、合計で150kVとなる。流れる電流は直流に変換されている。 ・金属を熱することで熱電子を放出する。発熱量が変われば熱電子の量も変わる。タングステン(W)でできたコイル状のフィラメントを用いる。 ・フィラメントに50V程度の可変電圧を加え、調整することで、熱電子発生量を調節する。(ちなみに照明もほぼ同じ仕組みで、フィラメント構造から発生する電子密度を高めることで、発光量を上げている) ・電子はマイナスの電荷を持っていて、互いの電子が陽極に着くまでに反発し合って広がってしまう。そのため、フィラメント周囲に陰極と同じ電位の電極を取り付けることで、電子が広がらずに陽極一点に集束するようにする。これを 集束電極 と呼ぶ。これは陽極の広がりに寄る ぼけ(半影) を防ぐ働きをしてくれる。 ②熱電子が陽極の物質と相互作用をおこす仕組み ・熱電子は陽極の物質に衝突した時に、原子のクーロン力によって制動され、制動された分エネルギーとしてX線が放出される。ブレーキで火花が散るような感じ??99%は熱エネルギーに変換されるけれど、1%はX線のエネルギーに変換される。 ・熱電子が陽極の物質と相互作用をおこす為には、陰極から陽極の間が真空状態でなければならない。空気分子と衝突するとその分発生効率が悪くなるからである。よって、ガラス管に入れて真空とする。(真空状態=10^-7torr) ・陽極の物質もある一定の条件がある。内郭電子の数が多い(原子番号が高い)こと、熱に強い(融点が高い)こと、導電率が高いこと、熱伝導の性質を持っていることが挙げられる。これらに該当するのがW(Z=74)であり、タングステンはよく用いられる。

Youtubeで試しに動画を作成してみました。

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