日本GEヘルシーマジネーション
先日、GEヘルスケアジャパンが主催する第26回ヘルシーマジネーション@赤坂に参加しました。
ヘルシーマジネーションとは、GEの戦略の1つとして、Healthについてより身近に考えてみようという試みで、医療コストの削減、医療へのアクセス拡大、医療自体の質の向上に向けた取り組みです。概要はGEのHPから確認出来ます。
GEヘルスケア・ジャパンが年1回開催しているセミクロ ーズドのイベントで、通常は、招待者以外は中々参加できないので すが、今回GEヘルスケア・ジャパン様のご厚意で参加させて頂けることになりました。今年のヘルシーマジネーションについては、日経BPのHPから確認出来ます。
スピーカーは祐ホームクリニック 理事長 武藤真祐先生とGEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長 兼CEO 川上潤氏です。
今回のテーマは今後高齢化が更に進む日本社会において、在宅医療システムをどうやって導入していくか、現状の実地調査と実用化の可能性について話を伺いました。
まず、「高齢者とそのご家族の健康意識に関する調査 調査結果」をもとに高齢者(60代以上)とその子供世代(4~50代)の意識傾向、在宅医療を受けられる状態にあるかどうかについて検証しました。
現在生活されている高齢者の方々の中で、60代がアクティブシニアで高齢者の中でも健康的で活力もある。ちょうど仕事をリタイヤしたばかりの方々も多く、まだまだ元気である。
例えば、会社で経理をやられていた方がリタイヤ後にNPO法人の経理等をやってみたいと思ったとする。しかし、どこにそんなニーズがあるか分からないので、毎日犬の散歩で終ってしまう。社会貢献活動の参加意欲のある人は一定数いるので、60代の方々の引退後の生活で行動変容をする為の施策は必要である。
インターネットやデジタル機器などテクノロジーは人と場所を飛び越えるので、それをいかに有効活用していくかは健康維持にとっても大切なテーマになる。
70代〜80代にかけての生活でいかに日常生活を意欲的に取り組んでもらい、長く健康でいてもらうか?一次予防してもらうかが、健康長寿の上で大切になる。やりがいのある活動があれば、いきいきと生活出来るかもしれない。
一方で、シニア層は、既に罹患している慢性疾患が存在したり、今後罹患する可能性がある。それらの疾患については、二次予防、三次予防の対策を行う為に、ICTシステム(電子カルテなど)で、コメディカルとの情報共有を徹底し、普段の生活で様々な場面で関わる人達の力を借りながら、患者の様子を見つつ診断を行っていく。
このように一次予防群、急性期群、慢性期群のそれぞれの人々の情報(PHR:Private Hospital Record,MHR:Medical Hospital Recordといった言葉もある)をICTで集約し、それぞれのフェーズにおいて必要な時に必要な情報を取り出し、必要なリソースを配備出来るような仕組み作りが必要である。
それには、やはり住んでいる現地まで一人一人の様子を視察し、生の情報を汲み取らなければいけない。デジタルデータがいくらあっても、実際の患者さんがどんな生活を送っているか、本当に健康に過ごしているかどうかは、会ってみないと分からない。それは1人だけでなく、全体のシステムを司るには、何万人という地域住民の現状を知らなければいけない。それを足を運んで確認する。
病気や疾患によっては、進行度合いが確認しにくいものもある。がんや認知症などは、なかなか本人達も気づいていない間に進行していたり、聞かれても自ら話しにくいケースがある。(がんの場合は、ピンクリボンの活動もあるが)それぞれの疾病の発生機序も異なるので、それぞれの疾病に対する機能的なアプローチが出来なくてはいけない。
まずは、健康であることのインセンティブとそれを害した時のペナルティ。できたらほめるし、出来なかったらペナルティ。そうして、健康を意識する場所を沢山作る。
素晴らしい技術があってもそれを共有する人達が活用出来なければこれも意味がない。その為、活用する人達の教育プログラムも必要である。在宅医療へ移行するにつれ、医療と介護の混合診療が普通になる。というか既にケアマネージャーさんなど介護職がいなければ、在宅医療は成り立たなくなっている。これらの方々とどう協力し合っていく体制を作るかも問題だ。
情報共通基盤のアプローチ可能性も重要だ。ICTを実際に活用する為にも、ネットワークを用いたコミュニケーション、情報共有が必要以上の負担になったり、コミュニケーションの齟齬を生んでしまってもいけない。遠隔でもモニターなど、患者が顔の見えるところでコミュニケーションをとれることで、心理的負担を軽減出来るかも知れない。ネット上だとインターネットのコミュニケーションのとりかたは日本ではリテラシーが低く、言わなければ良かったというような後悔の念を生み易い。あけすけには言いにくいということはある。
様々な問題がありつつ、今後そう遠くない将来の超高齢化社会においていかに在宅医療を進めていくかがとても重要になるんだろうと思いました。
ヘルシーマジネーションとは、GEの戦略の1つとして、Healthについてより身近に考えてみようという試みで、医療コストの削減、医療へのアクセス拡大、医療自体の質の向上に向けた取り組みです。概要はGEのHPから確認出来ます。
川上 潤氏(日経BPのHPより拝借) |
祐ホームクリニックの武藤真祐氏(祐ホームクリニックのHPより拝借) |
スピーカーは祐ホームクリニック 理事長 武藤真祐先生とGEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長
今回のテーマは今後高齢化が更に進む日本社会において、在宅医療システムをどうやって導入していくか、現状の実地調査と実用化の可能性について話を伺いました。
まず、「高齢者とそのご家族の健康意識に関する調査 調査結果」をもとに高齢者(60代以上)とその子供世代(4~50代)の意識傾向、在宅医療を受けられる状態にあるかどうかについて検証しました。
現在生活されている高齢者の方々の中で、60代がアクティブシニアで高齢者の中でも健康的で活力もある。ちょうど仕事をリタイヤしたばかりの方々も多く、まだまだ元気である。
例えば、会社で経理をやられていた方がリタイヤ後にNPO法人の経理等をやってみたいと思ったとする。しかし、どこにそんなニーズがあるか分からないので、毎日犬の散歩で終ってしまう。社会貢献活動の参加意欲のある人は一定数いるので、60代の方々の引退後の生活で行動変容をする為の施策は必要である。
インターネットやデジタル機器などテクノロジーは人と場所を飛び越えるので、それをいかに有効活用していくかは健康維持にとっても大切なテーマになる。
70代〜80代にかけての生活でいかに日常生活を意欲的に取り組んでもらい、長く健康でいてもらうか?一次予防してもらうかが、健康長寿の上で大切になる。やりがいのある活動があれば、いきいきと生活出来るかもしれない。
一方で、シニア層は、既に罹患している慢性疾患が存在したり、今後罹患する可能性がある。それらの疾患については、二次予防、三次予防の対策を行う為に、ICTシステム(電子カルテなど)で、コメディカルとの情報共有を徹底し、普段の生活で様々な場面で関わる人達の力を借りながら、患者の様子を見つつ診断を行っていく。
このように一次予防群、急性期群、慢性期群のそれぞれの人々の情報(PHR:Private Hospital Record,MHR:Medical Hospital Recordといった言葉もある)をICTで集約し、それぞれのフェーズにおいて必要な時に必要な情報を取り出し、必要なリソースを配備出来るような仕組み作りが必要である。
それには、やはり住んでいる現地まで一人一人の様子を視察し、生の情報を汲み取らなければいけない。デジタルデータがいくらあっても、実際の患者さんがどんな生活を送っているか、本当に健康に過ごしているかどうかは、会ってみないと分からない。それは1人だけでなく、全体のシステムを司るには、何万人という地域住民の現状を知らなければいけない。それを足を運んで確認する。
病気や疾患によっては、進行度合いが確認しにくいものもある。がんや認知症などは、なかなか本人達も気づいていない間に進行していたり、聞かれても自ら話しにくいケースがある。(がんの場合は、ピンクリボンの活動もあるが)それぞれの疾病の発生機序も異なるので、それぞれの疾病に対する機能的なアプローチが出来なくてはいけない。
まずは、健康であることのインセンティブとそれを害した時のペナルティ。できたらほめるし、出来なかったらペナルティ。そうして、健康を意識する場所を沢山作る。
素晴らしい技術があってもそれを共有する人達が活用出来なければこれも意味がない。その為、活用する人達の教育プログラムも必要である。在宅医療へ移行するにつれ、医療と介護の混合診療が普通になる。というか既にケアマネージャーさんなど介護職がいなければ、在宅医療は成り立たなくなっている。これらの方々とどう協力し合っていく体制を作るかも問題だ。
様々な問題がありつつ、今後そう遠くない将来の超高齢化社会においていかに在宅医療を進めていくかがとても重要になるんだろうと思いました。
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