投稿

8月, 2014の投稿を表示しています

放射線取扱主任者試験1種:今年の速報

イメージ
放射線取扱い主任者試験1種が終りました。合格通知ですが、10月に官報による公表か、原子力規制委員会のHPに実名が掲載されるとのこと。また、合格した人には合格証が送られてくるそうです。 いやー楽しみだなー(棒読み ここで、これまでの勉強してきて分かったこと、今後一種を皆さんが受けるときにこれをやっておいた方がいいよということをまとめていこうと思います。 過去問や他の資格の情報について こちら でまとめてみました。 そもそも放射線取扱主任者試験ってなんだっけ? 放射線取扱主任者とは、医療現場や工場などで、主に加速器や放射線核種を沢山取り扱う際に取得していなければいけない資格です。治療では、資格を持っていない人だと歯科医師さんや医師が主任者になることが出来ます。研究室でも必要になるそうですね。 亀田メディカルセンター より抜粋 何故かというと、放射線を発する物質は使用や廃棄に非常に厳格な取り決めがあり、素人に勝手にやらせてしまうと大変なことになるからです。 この資格は診療放射線技師を目指す人は取得しておくと、就職にも有利だし、将来現場で働く上でもメリットが大きいと思います。他にも放射線治療を行う上で線量計算をする医学物理士という資格が最近出来ました。 医学物理士を勉強する環境としては、首都大でカリキュラムを組んでいるそうです。 試験直前までの対策 さて、最初は、こちらの 問題集 を4月くらいに買いました。 ただ、その時は、まだパラパラと読んでみて、何となく過ごしていました。 私は専門学校で専門科目の勉強をしていたので、実際に本格的に勉強を始めたのは1ヶ月程前でした。 独学でやろうとしたら、まずは、どういう原理が絡んでいるのか、まとめながら文脈を掴むところから始めていくのがいいのかなと思います。 因みに、 マスターノート、重要問題集トレーニング は買いませんでしたが、あくまで参考書としてやりこむ意味では買ってもいいと思います。 6月に概論と問題集を買う。 過去問題集:解説と概論が一対一で対応しているけど、やや難解 概論:試験や過去問のマニアックそうな問題は大抵ここに書いてある(書いてないのもあるw) クラスで受ける知り合いが、読んでいる 放射線概論 と 過去問題集 を見たら

診療画像機器工学実験レポート(X線一般装置の解像力)

専門学校は職業訓練校です。なので、大学より1年短い3年という期間の間に様々なカリキュラムを詰め込んでいきます。実験も大変です。 実験の目的は、アナログとデジタルの違いを理解し、CRのシステムを理解することです。 例えば、アナログの場合は、階調度やコントラストを示す特性曲線はまいどまいどの撮影によって異なります。 (拡散光濃度計or平行光濃度計を用いる。平行光は平行な光しかキャッチしないが、拡散光は2π方向の光を検出するので、光の逆数である濃度で考えると平行光濃度の方が高い:キャリア係数>1) 一方、デジタルは、システム側によって感度(S値)を編集することが出来るため、撮影後に修正を加えることが出来るため、ほぼ同じような可視画像を得ることが出来ますが、アナログが持つ連続性をもったデータを離散データに変換するので、その際に読影に必要なわずかな差(コントラスト)を失っていないかどうかは気をつけなくては行けません。 夏休み前には、X線一般撮影装置の解像力を測る実験を行いました。スターパターン、スリットカメラなどを活用して、焦点サイズによって装置の解像力がどう変化していくのか調べます。 具体的にどんなことをするのか。。話すと長いんですが、詳しくはこちらです。。(早く考察書かないと。。!) <実験> 本実験は、3つの方法により焦点サイズを測定し、一般 X 線撮影装置の X 線分布と解像力について考察する。ここで、以下の仮説を立てる。 ①    X 線分布は、その発生装置の構造から一定の広がりを持つ為、ある周波成分において分解能が小さくなる。 ②    X 線撮影装置の性能規格において X 線の広がりが許容出来る範囲がある程度決まっており、焦点の大きさが決まっている。 2 .  実験原理 X 線発生装置は、陰極に熱電子を発生させ、高電圧をかけることにより、陰極から陽極へ加速させ、陽極ターゲット物質に衝突させることで制動 X 線を発生させる装置である。 この熱電子を衝突させる範囲により、発生する X 線の広がりも変化するが、お互いの熱電子が負の電荷によって広がりを持ってしまうと発生する X 線も広がってしまい、画像の空間分解能を下げることになる為、避けなければいけない。

放射線機器学の基礎:蛍光・電離・透過

イメージ
放射線の3つの特性 放射線には、3つの特性があります。 ①    透過:物質をすり抜けて、物質の向こう側へ進む。 ②    電離:物質と量子レベルで相互作用をおこして、間接・直接的に電離する。 ③    蛍光:特殊な物質にあたると可視光を放つ。 この3つの特性を使って、写真や映像を撮るのに適しているのが、 X 線撮影装置です。これは基本どの撮影装置をつかい、どの画像装置を使っていても同じです。 X 線撮影装置には、①指定した条件の② X 線を一様に発生させ、③被験者に照射することで、④読影に使える画像や映像を作る。装置です。 具体的なX線関連装置 JIS Z4701 には主にこんな風にまとめられています。 ( 機器学 p.18) ①    X 線高電圧装置: X 線制御装置・高電圧発生装置 ②    ③ X 線源装置: X 線管装置・照射野限定装置 ③    X 線機械装置:透視撮影台・ X 線撮影台・保持装置・ CT 撮影用架台および寝台 ④    X 線映像装置: X 線 I.I 装置、 X 線関節撮影用ミラーカメラ装置・ X 線テレビジョン装置 X 線画像処理装置:ディジタル撮影 (DR) 装置、ディジタル透視 (DF) 装置 ①、②によって、高い電圧を駆使して撮影に必要な X 線を発生させ、被験者との相互作用により ( 電離・励起 ) 、変化した X 線を ( 透過 ) 、増感紙システムや輝尽蛍光体を使った CR カセッテ、半導体素子を使った FPD などによって X 線による蛍光を画像に変換するのでした ( 蛍光 ) 。 (出典: hardware hack ) 複雑な構造を持っているように見えますが、基本的には、以下のことを踏まえて内容をまとめていくといいのではないでしょうか。 X線を発生させるには安定した高電圧が必要 ・   X 線発生装置は高い電圧のもとで電流を真空管に流している ( 家庭用電源で発光している蛍光灯が 200V だとしたら 1000 倍弱 ) ので、一定の条件を維持するのが大変なのです。 何故インバータ装置が使われるのか? (出典:wikipedia[整流後の直流から三相交流を作り出す回路]