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3月, 2018の投稿を表示しています

CT,MRIだけでは認知症は診断出来ないのではないか?

認知症はCTやMRIでわかるのか? という記事を見かけたので、書いてみようと思います。 認知症の検査の為に、CT,MRIを撮ることがあります。高齢者専門の病院だと特にその傾向が強いです。ただ、画像検査だけで鑑別診断をすることは出来ないので、いくつか他の検査の結果等とあわせて判断します。 https://info.ninchisho.net/dem_diagnosis/d10 認知症のなかにもアルツハイマー、レビー小体型、脳血管性、前頭側頭型などあり、海馬の萎縮、大脳基底核の萎縮等、見るべき箇所は分かれていきます。経過観察で萎縮が進行していないかなどを調べます。 認知症の種類(認知症ねっと) また、認知症の進行を調べる為に 長谷川式(HDS-R) やMMSEという手法で点数化したりします。 HDS-Rの場合、30点中、24点とかならそれほど進行してないかな、13点とかだとあまり問診しててもお話が通じないかなといったおおまかな判断をします。 長谷川式の質問形式を同期でお互いにやってみましたが、若い人ならあまり意識しなくても当然出来る形式です。MMSEはやったことが無いので分かりませんが、、 進行している人は、MRIで最初のローカライザー(CTでいうスカウト)を撮っている時にも既に分かるくらいです。 VSRAD((Voxel-Based Specific Regional Analysis System For Alzheimer's Disease)というソフトウェアがあり、認知症の為の検査の場合は、1.5T MRIでシーケンスを走らせながら、ソフトウェア専用の端末に画像を送り、解析させサーバーに送ります。 このソフトを使う意義は、3次元で健常者とのずれを比較してスコア化できると言うことです。アルツハイマー型認知症で早期に萎縮すると言われる海馬傍回という箇所は、スライスを一枚ずつ見ていると分かり辛いです。2Dだと厳しい。 なので、ピクセルじゃなくてvoxelで見よう、ということなんです。簡単に言うと。。 それぞれの患者さんの違いに対してどう対応するのかに関しては、Optimized VBM,DARTELといった非線形変換とかのプログラムが進化していて、精度もだんだん高まっているということです。詳しい原理は、英文途中

スポーツ機関での放射線技師の採用がたまにあるみたい

知り合いに、自分がスポーツで怪我をした時にMRIを撮ってもらったのが、放射線技師になるきっかけだった、という人がいて、いくつかスポーツ、放射線技師とかで調べていたのですが、 こんなものがあるんですね。 https://www.jpnsport.go.jp/corp/saiyou/tabid/201/Default.aspx このサイトの一番下に 国立スポーツ科学センター  ① 【募集要項】放射線技師【PDF:158KB】 (〆切:採用者決定次第締め切ります) というのがあります。 スポーツ 整形外科とかで検索したり、最近だとIndeedでも検索がかなり出てきますが、 色々調べてみると、自分が興味ある分野が見つかるかも知れません。 でも、今後なかなか厳しいのかな〜

条件付きMRI対応ペースメーカーの検査について

ここ最近、 ペースメーカーの方でも条件付きでMRIで検査が出来る と思われているのか、ペースメーカーの患者さんが来院される頻度が増えているという話を聞きます。 そこで、聞くのが、医師、看護師をはじめ、医療スタッフにどこまでMRIの仕組みについて認知されているんだろうということです。ペースメーカーでも検査が出来るMRIの条件があると同時に、ペーシングをいじった上で行うというペースメーカー側の条件がついている、ということです。 最近では、3Tでも検査が出来る、フルボディで検査が出来る、磁場の強さに応じてMRIモードに自動設定、自動解除されるようなデバイスも販売が始まっているようです。 3T & 1.5T フルボディスキャン対応型 条件付き MRI 対応ペースメーカを発売(バイオトロニック社 2018/3/1) また、心臓に埋め込むタイプのペースメーカーもいくつか出てきています。(これは、レントゲン撮影の正面、側面でもペースメーカーが入っているか分かり辛く、結構ヤバいと思います) 日本メドトロニック,カプセル型で世界最小サイズのペースメーカ「Micra 経カテーテルペーシングシステム」を2017年9月より販売開始 〜リードを使わず心臓内に留置〜(Innervision 2017/9/4) なので、事前準備がきちんと適切に行われている必要があります。スタッフが事前研修を受けていることが必要ですが、各社が出しているため、各社統一の研修が行われています。 http://cieds-mri.com/jadia/public/top/select-login 検査条件も「 不整脈デバイス患者のMRI検査サイト 」(医療従事者向けのサイトです!)の施設基準のところにPDFで掲載されているのですが、 研修を修了した循環器医師が安全性を確認した上でオーダーし(他科の場合も同様)、リードとペースメーカーの両方に問題が無いことを確認。当日は、患者さんからペースメーカー手帳を持参して頂き、最終チェックをして問題が無いことを踏まえて行います。 また、検査の当日は、パルスオキシメーターまたは心電図モニターをつけて、心拍の変動に問題が無いことを検査窓、カメラの映像などから確認し、急変時は除細動器が使える状態にしておきます。 立ち会いに循環器医師(主治医