核医学検査技術:薬剤の単位は大・中・小で考えろ。




試験前に核医学検査技術学についてまとめた内容をアップしておこう。

核医学検査の意義:医薬品を投与し、体内分布を測定することで、生体の機能、代謝を非侵襲的に評価することが出来る。

画像…核医学検査のコントラストは集積の差であり、カウントの差である。

集積原理からみて診断を行う。前処置、撮影、手順がきまっている。効果的な読影法をする為の手段がある。

薬剤のMBqの単位は、大・中・小で考えろ。
目安は、
20mmCi(740MBq)…骨シンチグラフィー、脳血流、心プールなど
10mmCi(370MBq)…中くらい
5mmCi(18.5MBq)…甲状腺、副腎とか

Tcはγ線のエネルギーが検出効率がよく、単価が安く使えて、半減期が短いので、一番薬剤としては使い易い。

Tcの分布、集積→投与する臓器体積に対して必要な量が得られれば良い。

骨シンチグラフィー…One Pass/Two Passで、全身を見なければいけない。骨1個の体積はそれほど大きくないので、740MBqでちょうどよい。

心プールシンチグラフィー…740MBqだが、心臓が全身に拍出しているので、心臓自体にあるRIはそれほど多くない。

甲状腺・副腎とか、小さな臓器に沢山投与してもあんまり意味が無い。
脳は体積が高いが、脳脊髄シンチは脊髄腔に直接入れるので、集積率が高い。


基本的に集積→陽性像が多い。

本来あるはずの生理活性がない=機能欠損=陰性像

検査方法も含めてすらすら覚えて出せるようにはしよう。

検査の分類
① 中枢神経系…血流動態・脳細胞のとりこみ(BBB)の有無
② 内分泌系…ホルモン・酵素を産生→体液から特定の物質を器官にとりこむ
③ 循環器系…RIの心筋への集積。RIを心臓がどれだけ拍出するか。
④ 消化管系…細胞が貪食するかどうか。
⑤ 腫瘍・炎症系…骨(仮骨:リン酸)、腫瘍、炎症シンチetc



① 中枢神経系
血流:血液の流れに沿い、脳細胞にとりこまれる。画像化。
Xe(キセノンヘモグロビン)・Tc(一番安上がり)・I(サイクロトロン製剤だからやたら使えない)

Tc:キット,I:注射液…使い方に差がある。

集積原理、検査方法、画像評価

脳血流:CBP、CBV、MTT?など局所脳血流を定量化する。カウント(相対評価)を血流量(絶対評価)に変換する。

負荷試験・負荷検査…何かしらの処置を行うことで診断の範囲が増える。ダイアモックス…脳血流の意味が拡大する。

画像評価…e-ZISなどの統計に基づいた表示法がある。患者さんにとっても分かり易い。

イオマゼニルを用いた検査…ベンゾジアゼピンという脳からの信号を抑制しなだれ現象をとめる物質がある。これがないとてんかんが起こる。その焦点について調べる。

② 内分泌系

甲状腺シンチグラフィー
摂取率…NaIカプセルが一番少ない。
機能検査→画像検査

副甲状腺…Tc-Tlのカウント=副甲状腺への集積

副腎シンチ…クッシング・原発性アルドステロン
陽性像=異常像

③ 循環器
MAAは物理的に気管支を通過出来ない物質を用いて、肺全体にRIを分布させる。もし、動脈静脈血のシャントがある場合、静脈血がそのまま動脈に入り、全身に回ってしまうので、腎臓でMAAが濾過されることになる。

急性肺塞栓症…肺換気と肺血流で違う形=ミスマッチ

肺換気:Xeの時はWashoutを見る。Krは13秒で半減するので、洗い出しを見れない。

心筋血流…Tl(小)やTc-TFやTc-MIBI(大)

運動や薬剤負荷をかけて検査を行う。

断層像。極座標(ブルズアイ)。位置関係は分かるようにしよう。

心プール:ファストパス(Tcのみ)

④ 消化管

唾液腺シンチ:TcO4- レモンで唾液を出させる。

200~300秒プリセットタイム。20分後。

貪食による捕獲など。肝コロイド・アシアロシンチ

HH15、LHL15…心臓のカウント、肝臓のカウントの違いから肝臓の機能を調べる。

腎臓…ERPF(血球以外の血流量)とGFR(濾過された血流量)
パラアミノ馬尿酸類似(Tc-MAG3など)
…尿細管からほぼ100%排泄される→ERPFに対応
Tc-DTPAなど
…糸球体で濾過される→GFRに対応


⑤ 腫瘍など

Gaシンチ…トランスフェリンと結合それを介して炎症部分に集積
3~6hで炎症シンチグラフィ(肝臓以外への集積)
3日後で腫瘍シンチグラフィ
1日後:肝臓→腸管内→便中排泄


使えるかどうか分からない語呂合わせ

MIBIとMIBGが分かり辛い場合。

131I-MIBG
…サイ(31)バイマンがミニビッグバン(MIBG)を起こして死ん(心)だのはヤムチャじゃなくて交換(交感)した福神(副腎)漬け

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