MRIレクチャー

病院の技師さんに伺った事をもとにメモのまとめ。

コイルに電流を流して使用する電磁石タイプと、強い永久磁石を使った永久磁石タイプがある。最近用いられているのは電磁石タイプで、その中でも特に超電導タイプが主。

電磁石タイプは右ねじとフレミングの法則でコイルに電流を流すと磁力が発生する仕組みを利用している。

超電導は絶対零度になると抵抗値が0になり、電気の消費量を極限まで小さくして、静磁場の安定度を高めたもの。絶対零度にする為に液体ヘリウムを用いている。気化しないようにコンプレッサーで圧力をかけてボイルシャルルの法則で再利用している。

常電導は、静磁場の安定度が悪く最近では使っていない。

MRIは人間の体から発する電磁場(電波)を受け取る。体の中のプロトンが磁力に影響され一定方向を向く。RFパルスを加えると電波信号を発する。

元素によって共鳴するRFパルスの周波数が異なる。

γ(外部磁場の強さ:T)×ω(磁気回転比:MHz/T)

電波信号はいつ起こるのか?ベクトルとか歳差運動とか回転とか色々な要素はあるけど、めんどくさいので、巨視的磁化で考える。よく使う90°パルスは、コマが横にバタンと倒れるイメージ。GREとかだと30°とか色々違う。信号は横緩和の時にとっている。

水分、筋肉、脂肪で全然プロトンの動きが変わる。

180°パルスはスタート地点から行って戻ってきたときのタイミングで信号をとる。何回もとりだす。

T1コントラストは回復する縦磁化の差、T2コントラストは減衰した横磁化の差をとっている。(筆者:信号は横磁化でとっているといったが、横磁化の差と縦磁化の差は反転すれば同じなので、コントラストスケールを反転させていると思われる)T1にするか、T2にするかはコンソール画面上で設定するので、手動で何かをやる必要は無い。

得られた信号はどの場所のどの部位のものなのか、どうしたら分かるのか?それは部位によって磁場を変化させる事で区別を行っている。

例えば、磁場強度が違えば、それに応じてかける周波数の大きさも変わる。従って、特定の部位に対して選択的にRFパルスをかければ、その場所からの信号をとることが出来る。

位相方向は大きくすると撮像時間が長くなる。何回もパルスをかける必要があるからだ。

位相は正弦波で考える。位相が同じなら同じ場所から信号をとっているのと同じ事になる。撮像範囲に全体が入らない場合、同じ位相のところに他の部位の場所が折り返しとして出現することになる。

モーションによっても位相がずれてしまうことがある。

折り返しやシャドウが発生する方向が検査に異常がない方向にする必要がある。

検査のプロトコールはある程度一定条件として考える。ファクタを考慮するとT1,T2画像になる(?)。

k-spaceの充填方法(セントリック?エピセントリック?)、傾斜磁場のスイッチング、IR、180パルス、90パルスの掛け方など、他にも考慮することは様々ある。

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