胃透視:上部消化管検査
胃透視で調べようとすると、必ず伊東市が検索される。。 |
胃透視は、胃癌のスクリーニング検査の為に行われる。硫酸バリウム(X線減弱が大きい=高輝度)とガス(減弱がほとんどない=低輝度)による二重造影法(コントラストが強くなる)で、上部消化管(胃や十二指腸)の壁の情報を得る為に行う。この方法はうまくいく人といかない人がいる。胃液が出易い人は内視鏡(胃カメラ)で行った方がよいケースがある。
食道から肛門に至迄の管腔構造は、垂直方向に粘膜、粘膜下層、固有筋膜、漿膜という構造になっており、これが輪状に形成されている。従って、病態については長軸進展と垂直進展の両方を考える必要がある。(画像診断を考える 第2版より)
粘膜下層に癌が浸潤すると、そこには走行している血管、リンパ管が存在する事があり、そこから血行性、リンパ行性転移をする可能性がある。
だからこそ、早期:0型の時期に見つける事が重要である。
<胃がんの診断分類>
0 型:早期…I,Ⅱa,Ⅱb,Ⅱc,Ⅲ
1型:限局隆起
2型:限局潰瘍
3型:浸潤潰瘍
4型:びまん浸潤…スキルス胃がんなど
胃のポリープの形、胃潰瘍の形にも分類があるらしいです。
消化管の壁を調べる為に、上部消化管では経口で、下部消化管では注腸で造影剤を注入し検査を行う。
胃の検査の場合、見る事が出来る構造は胃小区という多角形の小区画。1~6mm径の網の目像になっていて、これが透視で見る事が出来る最小範囲といってよいと思われる。
透視の見学をしていたけど、壁の様子が完璧に見れる方がむしろ稀で、うまくバリウムが壁に乗らなかったり、バリウムがさっさと流れていったり、逆さになったタイミングでゲップが出て胃が縮んで壁が見えなくなったりする。先輩技師のうまいやり方を見習って沢山やるしか方法は無いと思う。
<最近は少ない量で早く>
胃X線撮影法のガイドラインで、ここ最近は鎮痙剤を用いずに短時間(3~5分)で撮影を行うケースになった。
胃を発泡剤で膨らませていればある程度形を保ってくれるので、その間に撮る。以前はw/vを180、量を250mlとかでやっていて、胃の中にパンパンになるくらい造影剤を入れて撮影をしていたので、鎮痙剤を使っていたとか。
ただ、高濃度バリウムが使えるようになった事で、少ない量で負担無く検査が出来るようになった。
<想定される事>
・普段から緊張していたり、強情な人は、飲む時に一度のどをつっかえるような動作をする傾向がある。
・バリウムをこぼして検査着が汚れる場合もある。
・移動の仕方が分からなかったり、動き過ぎたりする。
・げっぷしちゃう人が多い。
・水平胃の人は、バリウムがどんどん流れていってしまう。
<ピロリ>
たまに胃壁が荒れてるな〜という人は、ヘリコバクターピロリ菌を持っている人かも知れない。除菌すると胃壁がきれいになる。潰瘍が続く事で胃壁がつるつるすることもある。腸上皮化成と呼ぶ。
<検査をするのが初めての人>
何パターンか言葉を考えておいて、伝わらなかったら別の言葉で伝える。
次の体動がどんなものだったか考えて話す。もしカンペがあれば、それを見ながら話す。
短く分節を分ける。長い文章で話すと分からない事もある。
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