撮影部位:腰椎斜位撮影

2017/6/4追記

腰椎斜位撮影は、腰椎の関節部位と椎間孔を観察して、脊髄神経の圧迫、腰椎の破綻などがないかを観察します。

体位:背臥位、非検側を撮影台から離し、前額面を40°傾ける

↑スポンジか何かを腰から臀部にかけて入れて、体位が安定するようにします。もし難しかったら、重りを使ってもいいと思います。

中心線:肋骨弓下縁(L3)のレベル、挙上した非検側縁から正中までの長さ1/3内側の点に垂直入射。

↑これ分かり辛いので、左右方向は、自分はへそと腸骨梁を触ってその中点に合わせています。L3への合わせ方は、肋骨弓下縁、腸骨稜上縁から2~3横指、どちらでも良いと思いますが、触り方によって、その時の感覚でずれてしまうので、一定のやり方をいつも決めた方がいいです。

要点:椎間関節面は正中面に対して35°~45°の角度で後外方へ開角。
通常両斜位を撮影する。ウラ返すと表裏一体にならないといけない。

表裏一体になるのが理想だけど、そんなにうまく撮影出来る場合ばかりじゃないよと学生時代の自分に言いたくなります。。


DOGLINE:子犬様サイン(スコッチテリアサイン)が観察される。首:関節突起間部、横突起+上下関節突起(上下の椎骨のジョイント)、椎弓、棘突起…この部の関節症性変化が分かる。

30°斜位:椎弓部が長く関節裂隙が狭い…椎弓骨折を見る
40°斜位:椎弓部が短く関節裂隙が広い…椎間関節を見る

↑どれくらいの角度で撮影するかは、頭側から見て角度が合っているかどうか見てはいますが、角度計を使うことは余り無いです。

椎間孔、椎間関節が見えていて、仙腸関節まで入っていれば、問題ないかなと思ってしまいます。

撮影の目的まで調べたいときは、電子カルテを見たらもしかしたら手がかりが書いてあるかも知れませんが、普段何人も患者さんが来るのに、そこまで見ていられないです。

書籍によって、角度や中心点の書き方はまちまちなのですが、自分が分かり易いなと思ってやっているのは、

①左右方向:へそと腸骨稜の出っ張っているところを指で触って、両点を結んだ中点に合わせる。
②前後方向:腸骨稜触って、2~3横指(これは腰椎の正面、側面の撮影でも同様)

というやり方です。
<参考リンク>
撮影部位:腰椎正面像

撮影部位:腰椎側面像


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