デジタルシステムにおける画像パラメータ
CRシステムによるX線画像形成において、感度と階調度を決定するS値とG値について検証し、デジタルシステムにおける画像のパラメータについて理解する。
原理及び理論
(1)X線一般撮影の画像特性
画像特性における要素は鮮鋭度(いかに細部まで再現出来るか)、粒状性(ざらつき具合)、コントラストである。これらの要素が上手く組み合わさり、目的とする部位の疾患や異常を発見することが出来れば、医療現場において診断に適した画像と言えるだろう。
(2)アナログとCRのシステムの違い
では具体的にアナログとCRではプロセスにどんな違いがあるのか?
まず、アナログの場合はX線照射→線減弱→増感紙による蛍光→X線フィルム内の黒化銀の露光→現像というプロセスで画像が形成される。
一方、デジタル(CR)の場合はX線照射→線減弱→輝尽蛍光体による光量子吸収(潜像状態)→赤外線走査による輝尽反応を電気信号に置き換え、その信号値をデジタル画像化する、というプロセスを踏む。
両者のプロセスの中で違うことは二つある。一つは、デジタルの場合の方がモトルとなる要素が多いこと。もう一つは、後から階調度と感度を編集することが出来るということである。
(3)階調度と感度とは
階調度は、特性曲線の直線部分の傾きであり、感度は、露光量に対する濃度変化の度合いを示す。
従って、階調度を高くすると、直線部に対応する露光量範囲が狭くなり、コントラストが強くなり、直線部の階調度を反転させると、黒と白のコントラストが逆転する。
※Image Jでも出来ます。
また、感度を高くすると、少ない露光量で高い濃度を得ることが出来、感度を低くすると、露光量が多くても低い濃度の画像(白っぽい画像)しか得られない。
(4)アナログシステム、CRシステムにおけるG値、S値について
S値のSとは感度(Sensitivity)の略である。あるフィルムシステムを利用して撮影した場合、比感度は250程度となる。これは、以前の増感紙-レギュラーフィルムのシステムの比感度が100であったのと比べるとおよそ2.5倍程高いことになるが、同程度の鮮鋭度を保っている。
S値は、この比感度をデジタルシステムにおいて相対数値化して表したものであり、低い露光量で通常と同じ階調度を表現する場合、S値は高くなる。また、GS(Gradient of Sensitivity)を高く設定することで、同じS値でも、高感度で撮影した場合と同じような画像を得ることが出来る。
一方でどれくらい高い線量で撮影しても勝手にシステム感度を抑えて良さげな画像を作れてしまうので、以前よりも一般撮影における被曝が大きくなっているのではないかという話もある。若い技師さんは特にその傾向があるから、と言われている。学会雑誌でも被曝低減の為にこんなことをやりました〜という演題が結構多かったりする。
(2016/11/7加筆)
S値については、現場でもかなり気にしています。適切な値で撮影しなければと思いつつ、S値が高過ぎたり、低過ぎたり、ということがよくあります。腹厚が大きい人、胸厚が大きい人では、通常通りのmAs値で撮影しようとしても、粒状度の低い画像になり、S値が400、500、酷い時は1000以上になる時もあります。「若い技師さんは〜」のくだりは、今読んでみて、自分のことだ、、と思いました。
(2016/11/7加筆)
S値については、現場でもかなり気にしています。適切な値で撮影しなければと思いつつ、S値が高過ぎたり、低過ぎたり、ということがよくあります。腹厚が大きい人、胸厚が大きい人では、通常通りのmAs値で撮影しようとしても、粒状度の低い画像になり、S値が400、500、酷い時は1000以上になる時もあります。「若い技師さんは〜」のくだりは、今読んでみて、自分のことだ、、と思いました。
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