撮影部位:膝関節

一般撮影の記事が進まないのは、聖書を見てもよく分からないし、これで本当にいいのか、先生の又聞きから類推するしかないからです。

解剖を知れ!というけれど、言葉の意味とイメージが合致して初めて本当の理解になるんだ。。なま暗記が一番大嫌いなんだ。。それは客観的な状況を頭の中で自分で再構築出来てはじめて分かるんじゃないですか。。。。?わっかんねえよ(と愚痴ってみる)

→入職してみて、沢山膝関節の撮影をしてきて分かったことをまとめてみます。

膝関節は大腿骨下端の内側顆および外側顆と脛骨上面の内側顆および外側顆との間の関節である。

これに膝蓋骨が絡み、腓骨は含まれない。

膝関節は股関節と同じく、上体を支える重要な役割を持つ。一方向に曲がる一軸関節であり荷重関節である。この関節を支える為に結合組織、靭帯、筋肉が多く、骨性組織は少ない。

<膝関節正面は臥位、立位どちらでも撮影することがあります。関節の評価の為に、荷重をかけた時の状態を見る為に、立位で撮影することがうちでは多いです。

また、変形性膝関節症など、内側・外側における関節間隙の差を見たい時にはローゼンバーグを撮るときがあります。内外差が出ていれば、自分はOKだと思っているのですが、理論的なことは以下の記事がいいと思います。

ローゼンバーグ撮影法と顆間窩撮影法(ホルムラッド法)の違いを考えてみた!

今この記事を見返すと、自分が今まで撮ってきたローゼンは顆間窩がかなり開いていた気がしてきた。しかし、膝を曲げて撮るので、ポジショニングしたら早めに撮ってあげないといけなくて、正直角度計とか使っていちいち見ている訳にもいかないし、難しいな。。。>

逆に股関節の場合はほねとほねとのつながりが密接で、臼蓋や足関節がほぞ等の骨性構造をもっていてがっちりと関節を作っている。



正面像

<体位>
前後方向は背臥位または長座位で行う。両下肢を伸展または膝関節を10度屈曲する。これが大腿脛骨関節縁を見るのにベストポジションになる。20度だと+10度分上向きになる。

<中心線>
膝蓋骨尖に垂直入射。
→膝の両側を


<確認点>
脛骨下方の内果側と外果側の関節間隙が明瞭に観察出来る。

側面像

この画像では10°と書いてあるが、、聖書は6~7°とある。10°は恐らく間違い。

本来はもう少し曲げないといけないが、ファントムだったので出来なかったと思われる。
内顆と外顆が揃っているのがベスト。人工関節の人だと結構難しい。


<体位>
検側を下にした側臥位。非検側の下肢を前に出し補助具の上に載せる。検側の膝を130°に屈曲。この体位が一番靭帯がゆるみ、患者さんにとって楽な姿勢になる。大腿骨の内外側上顆軸は垂直からわずかに7°前傾、足部に小枕を挿入して。脛骨軸を水平からわずかに6°挙上する。

<カセッテを膝下に入れる時、太ももがカセッテのかどにぶつかって痛いという人がたまにいます。その為、カセッテは身体の前から入れるといいようです。

また、非検側の下肢を前に置くと、身体が固くて膝の角度がうまく合わないという人もたまにいます。そう言うときは、補助具を外して、下肢をそのまま倒してもらうか、あるいは立ててラウエンシュタインみたいな感じにするとうまくいくときがあります。

人工関節の手術をされている時は、手術の線が膝関節に対して垂直に残っている時があり、その線がちょうど水平を向くようにすると上手く関節面が合うときがあります。>

<中心線>
膝蓋骨尖と膝部後方皮膚面のくびれ(たぶん腱が二つ飛び出しているところを言っていると思う)を結ぶ線の中点に垂直入射。

<確認点>
大腿骨の内外側顆関節面が7mm以内で一致している(ずれていれば、重なってないところが見えるので、それが7mm以上ずれてなければOK) 膝蓋骨は側面像として分離する。

<膝蓋骨の位置によって、靭帯のゆるみが分かったりするそうです。>

脛骨上関節面の中央で顆間結節尖が大腿骨外側顆(内側顆)に重なっている。




(続く)

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