RCL回路のR、C、Lそれぞれの原理についてさらっと解説

自分は専門学校にはいってから物理や電子工学を始めたので、かなり苦しんでます。

そもそも我々は何を扱っているかというと、電気を扱っています。どんな精密な機械にも色々な形で電気が流れていて、その流れの組み合わせによって機能を調節しています。



ちなみに、X線装置の技術的な資料の中に、今回扱うような要素が沢山入っている資料を見つけました。よかったら。


電気の性質、そして、電気や電気によって発生する副産物(発熱作用:抵抗に電流が流れると熱を生じる現象、磁気作用:電流に寄って磁気を帯びる現象)を扱う仕組みはどうなっているのかを勉強してきました。

機械には電気を流す為の導線があり、その中を自由電子が移動している。この状態を導線に電流が流れている状態と呼ぶ。

この電流(I)は、電子の流れのことで、ある断面の単位時間に通過する電荷(Q)の大きさで表される。電荷(Q)とは帯電した物体がもっている電気の量であり、電子工学では主に電子を扱っていく。ここで、時間をtとおくと、

I=Q/t(I:電流A Q:電荷C t:時間s)

電子の個数: n=Q/e=I・t/e

Rは電気を止め、Cは電気を蓄積し、Lは電気を変換する。

R:R=ρ・L/A  (R:抵抗[Ω] ρ:抵抗率[Ω・m] L:長さ[m] A:断面積[m2]
・・・つまりそれぞれの物質により電気の通り易さが異なり、抵抗の長さが長ければ電気が通りにくくなり(抵抗は強い)、断面積が広ければ電気は通り易くなる(抵抗は弱い)

機械が耐えられる電圧には一定の限界があるため、抵抗によって、流れる電流の強さを調整したりすることもあります。

ちなみに、抵抗は実は秋葉原の電気街にゴロゴロ売っています。凄いです。
また、つまみを回して電球の光量などを調節するボリュームは、可変抵抗で、抵抗の長さを変えることが出来ます。

C:静電容量(キャパシタンス)コンデンサなどの絶縁された導体において、どのくらい電荷を蓄えられるかを表す量。単位電圧あたりの蓄えられた電荷。ファラド(F)

機器工学で高電圧ケーブルの等価浮遊容量250pF/mでおなじみ

静電容量を蓄積する部品としてコンデンサがある。コンデンサは電気を一時的蓄え、放出するタンクとしての性質と、交流を通すが、直流を通さないという性質がある。

Q=CV[C]…コンデンサに蓄積する電荷×加える電圧のかけ算

C=Q/V…電圧に対して蓄えられている静電容量=クーロン

(Q:コンデンサに蓄えられる電荷[C] C:静電容量[F] V:加える電圧[V] )

C=εA/d[F]…その物質がどれだけ電気を蓄積するかという要素と面積と金属板間の距離。

(C:静電容量[F] ε:誘電体の誘電率[F/m] A:金属板の面積[m2] d:金属板間の距離[m] )

L:インダクタンス。一つのコイルに流れる電流が変化して誘導起電力が現れる場合、起電力が電流の変化する早さに比例する時の比例定数。単位はH(ヘンリー)。一次コイルに発生する誘導起電力に対する自己インダクタンスと二次コイルに対する相互インダクタンスとが存在する。

自己インダクタンス: e=-N・Δφ/Δt =-L・ΔI/Δt(e:誘導起電力[V] N:コイルの巻数 Δφ:磁束の変化量[Wb] Δt 時間[s] ΔI:電流の変化量[A])
…巻かれたコイルに比例して時間単位でどれだけの磁束の変化が起きるかで、誘導起電力の強さが決まる。そして、時間単位でどれだけ電流が発生するかは、インダクタンスの大きさによって決まる。(変換効率みたいなものだと思ってみよう)

ここで、直流電流とは向きが一定で大きさが変化しない電流のことで、交流電流とは向きと大きさが周期的に変化する電流のこと。交流波形には、三角波交流、のこぎり波交流、方形波交流などの非正弦波交流と、正弦波交流とがある。主に扱うのは正弦波交流である。

交流は向きと大きさが周期的に変化するため、スカラー量としての捉え方だけでなく、ベクトル量としての捉え方が必要になり、その為、複素数を対応させた座標平面(複素数平面)の考え方と、三角関数の捉え方が必要になってくる。

Rのみ回路

<記号法>
電流・I = Iε^jωt [A]
インピーダンス・Z = ・V/・I =Vε^jωt /Iε^jωt =R[Ω]
電圧

VとIの位相差は無し。

Cのみ回路

<記号法>
・I = Iε^j(ωt+π/2) [A]
・Z = ・V/・I = Vε^jωt /Iε^j(ωt+π/2) = −j×1/ωC = −jXc [Ω]


Lのみ回路

<記号法>
・I = Iε^j(ωt−π/2) [A]
・Z = ・V/・I = Vε^jωt /Iε^j(ωt−π/2) = −j×1/ωL = −jXL [Ω]





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