相対誤差を調べる方法

どれほど正確なサーベイメータであっても、試行実験ごとに同じカウントを示すことは考えられず、何らかの変動が存在する。測定が正しく行われた上でなお偶然に起こりうる誤差を偶然誤差、測定器の性能によるばらつき、実験条件によるばらつきを系統誤差と呼ぶ。

偶然誤差は測定を長時間行うことで小さく出来るが、系統誤差は時間をかけてカウントを増やす程誤差が広がる。GM計数管の数え落としがまさにそれである。カウントを増やせば増やす程、数え落としが急激に増加する。

 これらの誤差の割合を平均化したものが標準偏差であり、標準偏差のカウント全体に対する割合を示したのが相対誤差である。

GM計数管のレスポンスの相対誤差の許容範囲はJIS Z4202によれば、下記の通りとなる。


 計数管の有効体積(mm3)
許容範囲(%)
500以上
±10
500未満
±30 

計数値nに対する標準偏差σ、相対誤差σRは以下の式で表される。


(σ:標準偏差 n0:真の計数値 ni :各回で試行された測定値  n:計数値 N:試行回数 σR:相対誤差)

上記の式は沢山の試行回数を伴う事象に対応した式であるが、計数率を調べる際には、標準誤差を計測値の平方根に直して考える。 


(n:計数率 σ:標準偏差 N:カウント t:測定時間)
ここで1分間あたりの計数率をR[cpm]とおくと、
上式より、

とおくことができる。
 相対誤差は少ない方がより正確に計測出来るサーベイメータである。

また、加減乗除する計測値同士の誤差については、以下のように考える。




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