JSRT日本放射線技術学会東京部会の春期のまとめ(途中)

5月に見学した日本放射線技術学会東京部会春期の予稿録があがっていました。

多分予稿録みたら、どなたがどんな発表したか分かると思うので、メモしたことをもとに、どんなことが話されていたかをまとめてみようかと思います。

①X線CTの日常検査について

医療現場のリスクマネジメントを考える上で、Joint Comission International の観点から考えるのが有用ではないか。

リスクマネジメントの方法:4M-4E法、メディカルシーバー、なぜなぜ、PMシェル

②新型CTで逐次近似法を用いて被曝低減

Aquillion PRIMEにモダリティを変更したため、プロトコルを疾患別に策定する。
(疾患別のプロトコル:各技師にどう使ってもらうか周知徹底が必要)

モダリティが変更しても画質の担保出来る様にする。係数・業務時間も考慮。

AIDR3D:スキャンプランに組み込むことが出来、AEC、心電図、呼吸同期、Dual Energy Scanも可。

生データと画像データ上でノイズ処理を行う。

prospect/retrospectなデータを得易い。(拡大、MPRは個人のスキルによってしまう)
ストリークアーチファクトの減少
CTDIvol(CTDIw/CTピッチ係数)の比較。品質管理の必要性

胸部ルーチン(4~50%):アキシャルのみの再構成(サジタル・コロナルetc)。SNR,CNR。
小児胸腹部:(30~40%) 頭部(20%)

頭部20~30%のDose Reduction:脳脊髄液・白質での雑音
・・・CNR×診断能×SNR
頸部17%のDose Reduction

③Perfusion CTのモデリング

脳灌流などを見るCT Perfusionの定量性を見る。人体に近い血流モデルをファントムを用いて行う。

分布:A×B=C(C:ABの分布が同じ)
伝達関数:a(t)×h(t)=Q(t)
a(t):動脈入力関数、h(t):伝達関数、Q(t):脳組織

ガンマ分布に依存。矩形・三角関数の畳み込み
Howard:指示薬の時間濃度曲線:動脈入力関数・脳組織のTDC(時間濃度曲線)
2つのパラメータ:形状のα母数・尺度のβ母数
動脈のTDC:
CBP:60ml/min
(CBP:Cerebral Blood Perfusion:単位時間あたりの毛細血管を通過する血流)
CBV:4ml/100g
(CBV:Cerebral Blood Volume:脳組織に分布する血液量)
MTT:4sec
(Mean Transit Time:造影剤の平均通過時間)

従来はXe-CTやSPECTを使わないと分からなかったが、マルチスライスCT+ワークステーション+解析ソフトウェアで可能になった。

虚血性脳血管疾患障害などで、利用出来る。(血栓性、塞栓性、血行力学性)
血流の途絶した中心虚血帯、低血流領域:放置すると脳梗塞になる。
…Perfusion CTは血流の閾値を設定し、低血流領域をカラースケールで可視化することが出来る。(続く)

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