撮影検査の前にチェックしなければいけない5つのこと

①患者氏名の確認
…名前・名字を本人に名乗っておく。本人に姓名を名乗ってもらう。実際に、名前をきちんと言ってもらわなかったせいで、別の人を撮影してしまったというケースも過去にはあるらしい。

②検査部位の確認
…長時間を要する場合、おおよその所要時間を告げる。患者の協力を得る。特に身体に不快感のある人には、「しっかり固定して下さい」とか「しっかりたっていて下さい」と言わなければいけない。もし苦しい場合、MRIなどで長期間かけて撮影する時等は、撮影に最適な状態をずっと維持するのは難しいので、一番楽な体位にするのがベストである。



③検査衣の着衣
…専用の検査衣を着用していただく。最近では、患者を全裸にさせて写真を撮ることは少なくなった。ただし、磁性体などの障害陰影になる要素の有無を確認する必要がある。
(※乳幼児の撮影時はおむつを外さないと、陰影が映ってしまう)

足底基準線から10°回旋

④ポジショニング
…無理なく撮れる姿勢で撮影し、必要な情報を記録出来るようにする。その際、固定具の使用や角度計の使用等により、正確な基準をもっておき、写真の量的違いが何に起因しているかを判断することが出来るようにする。

⑤散乱線の除去
…管電圧が高いほど散乱線は発生し、写真濃度に影響してしまう。そこで、X線透過度の高い物質と低い物質を交互に組み合わせたグリッドをはさむことで、バラバラな方向に進行するX線を吸収し、不要な濃度を削除する。

管電圧が70~100kVの時は、グリッド比を5~8にし、100kv以上の時は、グリッド比を10~14に設定する。

その他にも、可動絞りを利用して、受像面を絞る、高感度システムを利用し、線量単位の感度をよくすることで、設備面の調整から被爆線量を調節したり、(AEC自動露出機構もある。)生殖腺などの被爆に寄る遺伝的影響の大きい部分の線量を可能な限り低減させるような活動も必要である。

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