側副路はバイパス

2014/9月追記

側副路は血管と血管同士を吻合枝によって連絡する血液のバイパス通路である。側副路は特に静脈に多い。
普段は、より大きな主血管を流れている為に、側副路にはあまり血が流れないのだが、
身体に病変が現れると、側副路に血液が迂回する。この状態は様々な疾病を引き起こす前兆としてあらわれ、臨床的に問題である。

側副路の事例として特にあげられるのが門脈圧亢進症で、これは原因の8割方が肝硬変である。

普段血液の滞留しないところに血が集まる為に、静脈瘤を発生し、破綻性出血のもとになったりする。うっ血するとうっ血した血管よりも後ろの血管に障害がおこる。つまり肝臓に流入する血管は門脈、よりさかのぼると胃静脈・腸間膜静脈などなので、そこに障害がおこる。。

超音波プローブで観察した際に肝動脈の分枝が太くなったうっ血肝を見た時、他の場所に障害が無いかをチェックする必要がある。
初歩からはじめる超音波検査室さんより拝借

メズーサの頭:臍静脈⇄浅腹型静脈⇄大静脈
食道静脈瘤:門脈⇄胃静脈⇄食道静脈
痔核:腸間膜静脈⇄直腸⇄肛門
脾腫:脾臓のうっ血肥大。

門脈圧亢進症は超音波検査でも観察することが可能なようです。
初歩からはじめる超音波検査室さんより

超音波についてはこちらの記事を参考下さい。

超音波の仕組みと検査の概要(2014/9/2)

コメント

このブログの人気の投稿

ポジトロン核種・サイクロトロン核種の覚え方

GM計数管のプラトー特性:スケーラーを使って

体表指標