放射線物理学で最初に学ぶ基礎的な単位

放射線とは、物質を電離する能力を有する電磁波または粒子線のことである。

電磁波とは、電場と磁場が周期的に変化しそのエネルギーが空間を伝わる波である。 
これだけ聞くと分かり辛いけれど、

空間座標において、磁場をx、電場をy、進行方向をzなどとしておいて、

x平面上、y平面上では三角関数グラフのような周期的な波が生まれる
のをイメージすれば分かり易いと思う。

<各種単位>
…だいたい小数第4位まで覚えていれば、ほぼ完璧

光の速さ:3.00(≒2.997925)×10^8m/s


地球を数秒レベルで回ってしまう。

光速の不変性:真空の光速度は観測者や光源の運動によらず不変である。

→そのため、動いている物体に乗っている人は、光の速さが変わらない分
長い時間を生きていることになる。(相対性理論の時間:L=l√1-(v/c)^2



電子1個の電荷(電子は負の電荷を持っている)C=1.602×10^-19m

プランク係数:6.626×10^-34Js

ここまでの電磁波やプランク係数の説明については、こちらにもかなりいい説明が
ありました。参考にしてみてください。

中性子過剰数N:原子は安定する為に反発し合う陽子をつなぎとめる役割として中性子を陽子以上の数、原子核に持っている。A=Z+N

原子核の大きさ:1.4×10^-15×A^1/3m

光子エネルギー:E=hv または E=hc/λ
(v:電磁波の振動数 λ:電磁波の波長 h:Planckの係数 c:光速度)

色と波長(380nm~750nmが可視光線):wikipediaより


例えば、700nmの波長の赤い光だと、

E=6.63×10^-34×3.00×10^8/(700×10^-9)=
2.84×10^-19Jとなる。

振動数はc/λより、 3.00×10^8/(700×10^-9)=4.28×10^14回

元素:原子番号によって区別される特定な原子の種類。

原子番号:原子核の陽子の数。記号でZと表記する。中性原子の場合、原子核の周りを回る軌道電子の数は原子番号に等しい。

陽子:原子核を構成する素粒子の一つ。質量は電子の1836倍+e(1.602×10^-19)
の電荷をもつ。

中性子:原子核を構成する素粒子の一つ。質量は電子の1838倍で電気的には中性
単独で存在する時、半減期10.6分でβ−崩壊して陽子に変わる。
核種:原子核内の陽子数と中性子数によって分類された原子をいう。
さらに、陽子数と中性子数が同じであっても核のエネルギー状態が異なれば(核異性体)別の核種と見なされる。


質量数:原子核を構成する原子核を構成する陽子と中性子の数の和。記号はAであらわす。質量数≒原子量

中性子過剰数:原子核に含まれる中性子数と陽子数との差をいう。原子番号が増えれば増える程、中性子数は陽子数よりも増えていく。原子核内の中性子数をN、陽子数をZとしたとき、NーZのこと。

同位体:原子番号Zが等しく、質量数が異なる原子あるいは原子核のこと。つまり陽子数は等しく、中性子数が異なる核種のこと。安定な同位元素(stable isotope)と放射線を放出して他の核種に崩壊していく同位体(放射性同位体radio isotope)がある。

核異性体:原子番号も質量数も等しいが、核内エネルギー準位が異なる核種のこと。
測定可能な程度の半減期をもつ励起された核はm(metastable:準安定)をつけて区別する。




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