核種と核異性体

原子は陽子と中性子(二つをあわせて核子)と電子から構成されており、基本的には、電子が原子核の中心を周り、原子核は陽子と中性子が集積して、安定状態を保っている。(基底状態)普段は原子はおとなしくていい子なんです。

核種(nuclide)は、そうした様々な元素の種類を原子番号(陽子数)と質量数(中性子数)によって類別する考え方です。(核の状態を見て、同じ原子でも違う核種だとか、区別していく。)

陽子はもともとプラスの電荷を持つ陽電子なので、プラス同士が反発してしまわないように、中性子が間でバランスをとっており、原子番号(陽子数)が増えれば増える程、中性子の数も増えていく。(中性子数ー陽子数=中性子過剰数)

核種が、何らかの影響で、不安定状態になり、例えば、電子が原子から飛び出て電離したり、電離はしなくとも電子が上位殻に移動(昇位)して、励起状態(excited state)になる場合もある。
このように同じ核種でありながら核内エネルギー準位をもつものを、核異性体と呼びます。

また、原子が安定した形をとり易い元素は、安定同位体をいくつか持っており、中性子数が変化しても、原子の状態を維持することが出来るが、安定同位体を持たない元素も存在する。これを放射性同位体(radio isotope=RI)と呼ぶ。

電子や核子が変化することで、何らかのエネルギーを放出するが、その中でいくつかの場合は、電離放射線を放出する。(α線、γ線、β線)

(電磁波)

β線:β−線=陰電子 β+線=陽電子
γ線:原子から直接放出された電磁波
X線:電磁波

(粒子線)

中性子線
電子線
陽子線
α線:ヘリウムの核


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