光と放射線

電磁波とは電磁気的な作用を持つエネルギーの波動である。

電磁波はそれぞれの波長で決まる一定のエネルギーをもったミクロの粒子の群れの流れとして作用する。

この一つ一つのミクロの粒子を光子(photon)といい、それぞれの光子一個がもつエネルギー:光子エネルギーEは以下の式であらわせる。

E=hν またはE=hc/λ

ν:電磁波の振動数 λ:電磁波の波長 c:光速度:3.00×10^8m/s h:Planckの定数:6.63×10^-34Js

例:赤光線(750nm)の場合、

E=hν=hC/λ =6.63×10^-34×3.00×10^8/750×10^-9
 =2.652×10^-19J

波長の長い電磁波であると、長波、中波、短波、超音波などがある。

波長の短いものだと、γ線、X線が挙げられる。こうした波長の短いものは物質の原子または分子を電離する作用があるので、電離放射線・電離性放射線という。

また、X線やγ線などの高エネルギー電磁波のほかに、α線・β線・電子線・陽子線・中性子線のようなミクロの物質粒子の放射線=粒子線も物質原子を電離する作用があるので、電離放射線と呼ばれる。

それぞれの粒子線の粒子1個が持つエネルギーは以下の式で表される。

E=mv2/2

( m:粒子の質量 v:粒子の速度 )



電磁波と粒子線の種類については以下のようにまとめることが出来る。

電磁波(波長の長い順に)
電波(超短波・短波・中波・長波)
赤外線(近赤外線・遠赤外線)
可視光線(780nm~380nm)
近紫外線
遠紫外線
X線
γ線

粒子線
中性子線
陽子線
α線
そのほかの荷電粒子線


コメント

このブログの人気の投稿

ポジトロン核種・サイクロトロン核種の覚え方

GM計数管のプラトー特性:スケーラーを使って

体表指標