人の心の問題に対してSPECT,MRIが有用かも知れない

出典:logmi
「精神病を”会話”で診断するなんてもう古い!」 83,000個の脳をスキャンしてわかった、精神病の正体(logmi 2014/5/9)

脳神経外科のダニエル・アーメン医師は、1991年に初めて脳のSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)イメージングのレクチャーをうけ、血流と活動を見ることが出来ることを知り、これまでに83000個もの脳をスキャンしてきたそうです。

これまで、精神疾患の治療には、人と対話する中で「症候群」を見つけようとする伝統的な手法が用いられてきました。

ところがSPECTイメージングで様々な患者の脳を調べてみると、「脳の障害こそが、ホームレス、薬物やアルコール依存、鬱病、パニック行動やADHD、そして自殺の主要な原因だ」ということが分かり、しかも「脳は回復可能」であると述べています。


自閉症、ADHDなどの一見するとその人の性格上の問題でありそうなことが、画像診断によって出来るようになるとしたら、それは素晴らしいことだと思います。こうした研究、ビッグデータの蓄積によって、今後、性格上の癖をパターン化し、それに対する対処を科学的に考えることが出来れば、これまで一対一のコミュニケーションで手探りでやってきたことがもっと簡単になるかも知れません。

また、SPECTのような侵襲的な検査方法を使わなくても、MRIを用いて検査を行うことも出来ます。

千葉県松戸市にあるクリニックでは、小児科・児童精神科を専門にされていて、MRIを用いた検査を行っています。心身障害医療を専門分野として長年取り組んでこられたそうです。

松戸クリニックHP

最近ではfMRIという脳の知覚刺激を血流動態から調べる手法もあり、今後MRIを用いた検査が行われるようになるようになるといいなと思います。

カリフォルニア大学バークレー校ヘレン・ウィルズ神経科学研究所 (Helen Wills Neuroscience Institute) の脳画像センターにある4T fMRIスキャナー(出典:Wikipedia)


何故、こんなことを言うかというと、自分自身も発達に問題があると言われた時期があり、両親がADHDの本を買っているのを知って本気で悩んだことがあったからです。

人と考え方が違うこと、異なることで、協調性に欠けるとか避けられることがあって、今でもよくストレスを感じることがあります。

これを脳の形を解剖生理学的に分析することで、調べることが出来るのであれば、行動や思考の癖を治せるかもしれませんね。

"障害"をもった人を含めたインクルーシブ教育に携わっている方のあたし論というブログを最近読んでいます。面白いです。

京都大学のこころの未来研究センターというところもMRI関係の取り組みをされていますね。

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