グリッドの性能評価
先日グリッドの性能評価の実習を行いました。
グリッドの性能評価を行い、グリッドの特性を理解するとともに、グリッドの使用、選択について考察するというものです。
日本画像医療システム工業会のJIS Z4910:2000ガイドを参照すると、散乱X線除去グリッドとは、「X線受像面に入射する散乱X線を減少させX線のコントラストを改善させる目的で、X線受像面の前に置かれる、異なるX線源弱特性を有する物質を規則正しく配列した器具」と定義されます。
グリッドはX線の吸収し易い物質と比較的X線吸収の少ない物質を交互に張り合わせることによって作られている。また、そのグリッドの方向によって、平行型、集束型などがあり、散乱X線を除去する方向を決めることが出来る。
グリッドの具体的な性能は、X線の透過率によって決まり、具体的には、露出倍数(B)、選択度(Σ)、コントラスト改善度(K)の3つの因子によって表される。これらの因子をX線透過率の関係で表すと、以下の通りとなる。
露出倍数(B) B=1/Tt
選択度(Σ)
Σ=Tp/Ts
コントラスト改善度(K) K=Tp/Tt
(Tt:全X線透過率 Ts:散乱X線透過率 Tp:一次X線透過率)
因みに今回使用したグリッドは三田屋
ANTI-SCATTER GRID
(OVERALLSIZE:38.8×38.8cm グリッド密度:34 グリッド比:1:5,1:8,1:12
撮影距離:130cm)
JISでは蛍光線量計を用いて測定するが、本法ではフィルムを用いて測定する。
フィルム法によって測定するには、一次X線遮蔽用鉛を置き、グリッドの無い状態でステップ露光する。
鉛で遮蔽した部分と、それ以外の部分の濃度値をプロットし特性曲線を描く。次にグリッドを挿入し、同様にステップ露光を行い、特性曲線を得る。それで、グリッドの有無で濃度変化があるかどうかを調べる。
特性曲線は同一グラフ上にプロットし、直線部分の濃度1.20における相対撮影時間(Q値)を読み取り、以下に示す計算により、各透過率、及び散乱線含有率、一次線含有率を求める。
Ip:入射一次X線量 Is:入射散乱X線量 It:入射全X線量
Ip’:透過一次X線量 Is’:透過散乱X線量 It’:透過全X線量とおくと、
1.
全X線透過率:Tt=It’/It=Qt/Qt’(1)
2.
一次X線透過率:Tp=Ip’/Ip=Qp/Qp’(2)
3.
散乱X線透過率:Ts=Is’/Is=Qx/Qs’(3)
4.
散乱X線含有率:rs=Is/It=Qt/Qs (4)
透過散乱X線含有率rs’=Is’/It’=Qt’/Qs’(5)
5.
一次X線含有率rp=Ip/It=Qt/Qp=q-Is/It=1-rs(6)
透過一次X線含有率rp’=Ip’/It’=Qt’/Qp’=q-Is’/It’=1-rs’(7)
ここで一次X線含有率は、(2)式により表されるが、Qp、Qp’は直接測定ができないため、Qt,Qt’及びQs,Qs’により導き出す。
(6)式により
Qp=Qt/rp=Qt/1-rs=Qt/(1-Qt/Qs)(8)
同様に(7)式により
Qp’=Qt’/rp’=Qt’/1-rs’=Qt’/(1-Qt’/Qs’)(9)
従って、TpはTp={Qt/(1-Qt/Qs)}/{Qt’/(1-Qt’/Qs’)}
となる。
得られたB,Σ,Kの値はグラフに整理する。これらの3つの値がどのような意味をもつのかを検討する。また、実際にX線撮影をする際に使用するグリッドはどのような考え方で選択するかを考察するというのが実験でした。
忘れてるので、もう一回くらい今度おさらいしないとな。
(社)日本画像医療システム工業会 QA委員会「散乱X線除去用グリッド JIS Z4910:2000ガイドhttp://www.jira-net.or.jp/commission/hyoujunka/04_information/pdf/jira-qa020.pdf(2014/6/13取得)
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